口唇口蓋裂治療が「家族の楽しみ」になったわけ
通院はピザの日
こんにちは、ウミノです。今日はちょっとわたしのプライベートな話をします。
わたしの息子(今は4歳)は、口唇口蓋裂を持って生まれました。
口唇口蓋裂とその親御さんのお気持ちをわかりやすく描いてくれているマンガはこちら。息子が生まれる前に読みたかったなぁ。
妊婦健診で言われた言葉
妊娠後期に一度、
もしかしたら口唇口蓋裂があるかもね〜
でもよく見えないからまだ確実ではないです。様子を見ましょう
とエコーを見ながらお医者さんがサラッと一言。
その可能性にショックを受けなかったといったらウソになる。
でも子どもに何があっても、産んで愛情込めて育てるのだと、羊水検査も受けず、覚悟を持って臨んだ妊娠。
親として、やれることをやるしかない。
夫には伝えたけど、のん気な人なので
ふ〜ん、でもまだわかんないんでしょ〜
となんともいえない反応(まぁ想定内)。
結局その後、おなかの中でぐんぐん育った息子は、肩とかお尻とかしか見せてくれず、わたしはドキドキしながら出産の日を迎えたのでした。
「ちょっと唇が…」
無痛分娩にもかかわらずなぜかめちゃくちゃ痛くて、
ぐえええ、無痛分娩費用のオプション10万円返せぇ〜
と思いながら産んだ息子。
(上の娘のときは全然痛くなくて超ラクだったのに…)
すぐに息子は連れて行かれ、へその緒を処置したりしている間、若い助産師さん(看護師さん?)がかけよってきて
2900グラムの元気な男の子です。
ただちょっと唇が…手術することになると思います。
とおずおずと教えてくれました。
あ、やっぱりそうなのね。うん、知ってた。
ようやくご対面した息子は肩ががっしりしていて強そうで、そして唇が割れていた。めちゃくちゃかわいかった。
わたしはひとりめの子を流産しているので、生まれて来るその瞬間まで、不安でたまらなかったけど、本当に本当に生まれて来てくれてよかった。
出産直後に許可をもらい、夫と7歳の娘にLINE通話。
(当時はコロナ禍でお見舞いは一切禁止)
2人の反応(特に娘には伝えてなかったので)が少し不安だったけど、
「無事生まれてよかったじゃん」
「赤ちゃんかわいい〜」
と喜んでてホッ…
自分の両親と夫の両親の反応はあまり想像がつかず、ちょっと不安。
でも両家ともに
「元気に生まれてよかったね〜」
「手術で目立たなくなるから大丈夫よ〜」
と新しい孫の誕生を喜んでくれました。
口唇口蓋裂の赤ちゃんは、鼻と口がつながっていてミルクをうまく飲めない子もいるのですが、幸い息子は飲むことができました。
高齢出産ということもあってわたしは大学病院で出産したけれど、はからずしもこれがラッキー。
産後もスムーズに形成外科と連携してくれて、入院中に今後の説明を受けることもできて助かりました。
(実は耳やら目やらその他の新生児向け検査も引っかかったので助かった)
まずは生後3ヶ月あたりの手術で唇を縫い合わせ、小学校入学あたりの手術で腰の骨を欠けた歯ぐき?上顎?に移植するとのこと。
(その後も手術とか矯正とかが大人になるまでずっと続きます)
その後息子はすくすく大きくなり、よく笑う、笑顔のかわいい子に。
赤ちゃんにママを取られるのではないかと、弟が生まれる前は赤ちゃんが来ることに乗り気でなかった7歳の娘は、
ほーちゃん(息子)のお口はウサギさんみたいでかわいい
と弟をめちゃくちゃかわいがるように。
そう、息子は片側性の口唇口蓋裂なので、ウサギさんみたいでかわいかったんです。
生後3ヶ月:手術の前にスタジオアリスへ
生後3ヶ月で、1回目の手術を受けます。
左右に分かれている唇の端を切ってそれぞれを縫い合わせる手術です。
手術前に、スタジオアリスでお食い初めの写真を撮りました。
手術前も手術後もどちらもかわいいんだけど、今でも手術前の息子に会いたいような、ちょっぴり切ない気持ちになります。
小さな体で挑んだ手術
コロナで本当は付き添いはできなくて、面会も1日1時間だけだそうなのだけど、母乳をあげるという理由でわたしも付き添い入院をさせていただくことができて感謝。
でも
大人だって術後は痛いのに、こんな小さな赤ちゃんが全身麻酔で手術だなんて…
不安でした。
でもわたしが泣いたら息子が不安になるだろうから、できるだけ笑顔で見送りました。
手術中は、息子が生まれてから初めて息子と離れた4時間でもあったけど、何も手につかなかった。
帰ってきた息子は管に繋がれて、痛々しい姿でした。
手術が成功して本当によかった。
でも、そこからが地獄でした。
ミルクが飲めない
生後3ヶ月っていったら数時間おきにミルクを飲む時期。
息子はおなかがすいて泣く。
でも吸い込む動作は傷口が開いてしまうので厳禁。
じゃぁどうやってミルクあげればええねん!
って感じでした…
スプーンであげろというのでスプーンで与えても、まったく進まない。
おなかがすいて泣きわめく息子。冷めるミルク。
これ、いつまで続くの…?
と絶望しました。
見かねた看護師さんがスプーンみたいな?特殊な形の哺乳瓶を貸してくれて事なきを得ましたが、最初から貸してくれよ…と思った…(術後丸1日は経ってた)
ぶっちゃけその後の数ヶ月は大変すぎてあまり記憶にないんですが、その大学病院が自宅から1時間半ぐらいかかるところだったので、通院だけでも一苦労でした。
生後7ヶ月でアメリカに赴任することになり、先生に相談したところちょうど特に何もすることがない時期なので問題ないとのこと。戻ってきたらまた予約を入れることに。
4歳の今:虫歯治療と矯正開始
日本に帰国し、元々お世話になっていた大学病院の形成外科に予約をしたら、そこではもう口唇口蓋裂を診れる先生がいらっしゃらないとのことで別の大学病院に転院することに。
そしてそこでも
今の時期は形成外科でやることはないので、まずは矯正ですね〜
と、大学の歯科病院を紹介されました。
息子は上顎が割れているので、上の歯がガタガタ。
そして口唇口蓋裂の子によくあるのですが、上顎の発達が下顎よりも遅いので、受け口になっています。
これを矯正歯科で矯正していく必要があるんです。
大人になるまでずーっと。
小児歯科では虫歯を治療し、並行して矯正歯科でも説明を受けたり検査をしたり。
(アメリカでお菓子を与えずに育児するのは無理だったごめんなさい)
虫歯治療が終わらないと矯正を始められないので、週1回のペースで割と家から距離のある歯科病院まで通うことに。
保育園も休まないといけないし、半日以上つぶれるので、何より仕事がまったく進まない…
これが大人になるまで続くのです。(ずっと週1ではないけれど)
通院が家族の楽しみになった理由
ただ、実はわたしも息子も、通院にいつもついてきてくれる夫も、この通院の日を楽しみにしているんです。
それは、病院の近くにとってもおいしいピザ屋さん「ピッツェリア ダ グランツァ」があるから。
https://tabelog.com/tokyo/A1317/A131711/13202411/
通院初日に偶然見つけたお店だけど、感激してそれから毎回通ってる。
モチモチの生地で、今まで食べたピザの中でもダントツにおいしい。ぶっちゃけ、本場イタリアで食べたピザよりもおいしい。
夫はここのピザにハマって、
わが家にもピザ窯がほしい!
と何時間もピザ窯でピザを焼くYouTubeを見てる。(家に置く場所はない)
わが家の定番メニューはAセットという野菜たっぷりのサラダとピザ、ドリンクのセットを3人前頼み、それぞれ
マイス:生クリーム+モッツァレラ+ハム+コーン+グラナパダーノ(コーンがおいしい)
マルゲリータ:トマトソース+バジル+モッツァレラ+グラナパダーノ(定番のおいしさ)
本日のピザ:その日によって違うけど、これがまたおいしい
を選ぶというもの。夫婦+4歳児にはかなり多いボリュームだけど、いつも完食。
息子も大人顔負けの量をペロリと食べる。それはもう、おいしそうに。
午前中に診療を終え、近くのドトールでソフトクリームを食べながら時間をつぶし、11時半の開店と同時に入店、がわが家の通院スタイル。
息子は当然ながら歯医者での診療は好きではなく、診察中は泣くことも。でも、
明日は病院だよ〜
というと、
病院行って、ソフトクリーム食べて、ピザだよね〜
やったぁ〜!
と喜ぶのです。
(最初に虫歯治療してくれた小児歯科の先生や歯科助手さんの技術とホスピタリティが素晴らしすぎてイメージが良くなっているおかげでもある)
ぶっちゃけ、朝のラッシュ時に小さい子を連れて電車で通院するのはしんどいし、治療・矯正は子どもはもちろん、親も大変。
でも、息子にとっては必要なことで、ずっと続くこと。
息子へ。
あなたはわたしのかけがえのない息子だし、生まれてきてくれて本当によかった。
パパもママもおねえちゃんもじいじもばあばも、あなたのことが大好きです。
あなたが大人になったとき、通院を辛い記憶としてではなく、家族で過ごした楽しい思い出として、思い出してくれたらうれしいです。
最後までお読みくださりありがとうございました。
普段はnoteメンバーシップ「自動化オタクの頭の中(ジドオタ)」で、非エンジニアでも自動化・仕組み化を取り入れて自分の時間を作り出そう!をコンセプトにした発信をしています






僕も口唇口蓋裂です。矯正は不十分で見た目はあまり良くないです。他の事例を見るたびなぜ僕は綺麗にしてくれなかったんだと、親を責めてしまうこともあります。それでも40年以上まともに生きて来れたし結婚して元気な息子も生まれました。ウミノさん家族はとても素敵です。お子さんもきっと強い子になりますね。これからも子育て頑張ってください。
素敵な記事をありがとうございます。ひとは皆個性をもって生まれてくるものですね。
それが大きい小さいはあるけど、かけがえのない家族。
それを支えあうために家族も成長していくんだろうと思います。