メルマガの到達率は配信スタンドで変わる?
Resend自作・マイスピー・Kitを比較
「メルマガは、使う配信スタンドによって到達率が変わる」
このような話を聞いたことはないでしょうか。
しかし、詳しく調べてみると、話はそれほど単純ではありませんでした。
結論から言うと、メルマガスタンドによってメールの到達率は変わります。
ただし、
有名なメルマガスタンドを使えば必ず届く
専用IPを使えば必ず迷惑メールに入らない
Resendで自作すれば到達率が高く/低くなる
というわけではありません。
メルマガの到達率は、配信サービスの送信基盤に加えて、送信者のドメイン評価、読者の反応、リストの品質など、複数の要素によって決まります。
今回は、Resendでメルマガスタンドを自作する場合と、マイスピーやKitなどの既存サービスを利用する場合の違いを、特に「到達率」の観点から整理します。
そもそも「到達率」とは何か
メルマガ業界で使われる「到達率」には、複数の意味があります。
特に混同しやすいのが、次の2つです。
配信成功率
配信したメールが、受信側のメールサーバーからエラーで拒否されなかった割合です。
この数字には、次のメールも含まれることがあります。
メインの受信トレイに入ったメール
Gmailのプロモーションタブに入ったメール
迷惑メールフォルダに入ったメール
したがって、「到達率99%」と書かれていても、99%がメインの受信トレイに入ったとは限りません。
インボックス到達率
迷惑メールフォルダではなく、受信トレイやプロモーションタブに入った割合です。
メルマガ配信者が本当に知りたいのはこちらですが、送信サービス側だけで完全に計測することは困難です。
サービスの公式サイトで高い到達率が紹介されている場合は、それが配信成功率なのか、インボックス到達率なのかを確認する必要があります。
なぜメルマガスタンドによって到達率が変わるのか
メルマガスタンドは、単にメールを一斉送信しているだけではありません。
裏側では、送信元IP、配信速度、エラー発生時の再送などを管理しています。
この運用品質によって、メールの届き方に違いが生まれます。
1.送信IPの評判が異なる
GmailやYahoo!メール、Outlookなどは、メールを受信するときに送信元ドメインだけでなく、メールが送られてきたIPアドレスの評価も確認しています。
そのIPアドレスから過去に大量の迷惑メールが送られていた場合、メールが受信トレイに入りにくくなる可能性があります。
多くのメルマガスタンドでは、複数の利用者が同じIPを使用する「共有IP」が使われています。
共有IPでは、他の利用者の配信状況が、自分のメールにも影響する可能性があります。
一方、適切に管理された共有IPには、すでに良好な送信実績が蓄積されています。
そのため、小規模から中規模の配信者にとっては、自分専用の新しいIPを使うよりも、良質な共有IPを使ったほうが安定することもあります。
2.配信速度の制御が異なる
数千通のメールを配信する場合、すべてを一瞬で送ればよいわけではありません。
Gmail、Yahoo!メール、Outlook、携帯キャリアメールなど、受信先によって適切な配信速度が異なります。
短時間に大量のメールを送ると、不審な送信者と判断されることがあります。
品質の高い配信サービスでは、裏側で次のような処理が行われます。
宛先ドメインごとの送信速度調整
一時的なエラーが出た場合の再送
短時間に大量送信しすぎないための制御
新しいIPやドメインのウォームアップ
ブラックリストや配信エラーの監視
同じ文章を同じ読者に送ったとしても、この送信制御の違いによって結果が変わる可能性があります。
3.迷惑メール送信者の管理体制が異なる
共有IPを使うサービスでは、他の利用者をどの程度厳しく管理しているかも重要です。
迷惑メールを大量に送る利用者を放置しているサービスでは、共有IP全体の評価が悪化します。
反対に、苦情率やバウンス率を継続的に監視し、問題のある利用者を早期に制限しているサービスでは、共有IPの品質が維持されやすくなります。
メルマガスタンドの到達率には、サーバーの性能だけでなく、運営会社の監視体制も関係しています。
到達率を決めるのはメルマガスタンドだけではない
メルマガスタンドは重要ですが、サービスだけですべてが決まるわけではありません。
到達率には、次のような要素も影響します。
SPF、DKIM、DMARCが正しく設定されているか
送信元ドメインの評判
送信元IPの評判
迷惑メール報告率
存在しないメールアドレスへの送信数
開封、クリック、返信などの読者反応
長期間反応していない読者の割合
急激に配信量を増やしていないか
配信停止が簡単にできるか
配信停止者に再度送っていないか
良いメルマガスタンドを使っていても、古いリストへ大量配信したり、読者が望んでいないメールを送り続けたりすれば、到達率は下がります。
反対に、登録の許可を得た読者へ、読みたいと思われる内容を安定して送り続ければ、送信評価は維持しやすくなります。
Resendでメルマガスタンドを自作する場合
Resendは、APIを使ってアプリやWebサービスからメールを送信できるサービスです。
現在は、連絡先管理、一斉配信、セグメント、配信停止など、マーケティングメール向けの機能も増えており、バイブコーディングでメルマガスタンドを自作するのも難しくない時代になってきました。
Resendで自作するメリット
最大のメリットは、自由度の高さです。
たとえば、次のような独自システムを作れます。
note購入者を特定のステップメールへ自動登録する
Udemy受講者と自社講座購入者をまとめて管理する
音声配信の内容からAIがメルマガを自動生成する
購入履歴や行動に応じてメール内容を変える
Stripe、Discord、LINE、Makeなどと連携する
独自の管理画面で開封やクリックを分析する
単なるメール配信ツールではなく、自社独自のマーケティングシステムを構築できることが魅力です。
Resendで自作するデメリット
Resendが高品質な送信基盤であっても、メルマガ運営に必要なすべての機能を自動で完成させてくれるわけではありません。
自作する場合は、少なくとも次の仕組みが必要です。
登録フォーム
ダブルオプトイン
配信予約
ステップメール
タグやセグメント管理
配信停止処理
ワンクリック配信停止
バウンスしたアドレスの除外
迷惑メール苦情への対応
重複登録の防止
個人情報の削除
バックアップ
障害監視
誤送信防止
特に注意したいのが、配信停止やバウンス処理の実装漏れです。
一度配信停止した読者に再びメールを送ったり、存在しないアドレスへ何度も送信したりすると、送信評価が悪化します。
つまり、
Resendには高品質な送信基盤があるものの、メルマガとしての到達率は自分の実装と運用に大きく左右される
ということです。
安さやカスタマイズ性だけを目的にResendで完全自作するのは、あまりおすすめできません。
Kitを使う場合
Kitは、以前ConvertKitという名称で提供されていた、クリエイター向けのメールマーケティングサービスです。
https://partners.kit.com/8vfm6x5xxr2b-uw04r
著者、講師、YouTuber、ブロガー、ポッドキャスター、ニュースレター運営者などを主な対象にしています。
ウミノ自身もKitで約3,500人に配信しています
わたし自身も、Kitを使ってメルマガを運営しており、現在の読者数は約3,500人です。
これまで運用してきた中で、到達率について大きく困ったことはありません。というか、55〜60%の開封率なので、かなり良い方だと思われます。
もちろん、すべてのKit利用者に同じ結果が保証されるわけではありません。
読者リストの状態、配信内容、配信頻度、送信ドメインの評価などによって結果は変わります。
それでも、
すでに多くのクリエイターが利用している
バウンスや配信停止を自動で管理できる
メール配信に必要な機能が一通り揃っている
自分で配信システム全体を保守しなくてよい
私自身が3,500人規模で問題なく運用できている
という点から、到達率と運用の安定性を重視するなら、Kitを選ぶことは一つの良い判断軸になると感じています。
https://partners.kit.com/8vfm6x5xxr2b-uw04r
Kitの主なメリット
Kitには、次のような機能があります。
一斉メール配信
ステップメール
登録フォーム
ランディングページ
タグとセグメント管理
ビジュアルオートメーション
件名のA/Bテスト
デジタル商品の販売
有料ニュースレター
RSS連携
配信停止とバウンス管理
特に便利なのが、ビジュアルオートメーションです。
「このフォームから登録した人には、このステップメールを送る」「商品を購入した人には、このタグを付ける」といった流れを、画面上で確認しながら設定できます。
Resendで同じ仕組みを作る場合は、データベースや管理画面を含めて自分で実装する必要があります。
Kitであれば、これらの機能をすぐに利用できます。
Kitの料金プラン
Kitの料金プランは、大きく次の3つに分かれています。
Newsletterプラン
月額0ドルの無料プランです。
現在の公式料金ページでは、最大10,000人の読者まで利用できます。
一斉配信、登録フォーム、ランディングページなどを利用できますが、自動化機能は1つだけに限定され、Kitのブランド表示も残ります。
組めるステップメールは1つまでですが、通常の配信には問題なく使えるため、まずはメルマガを始めてみたい人や、一斉配信を中心に使いたい人に向いています。
Creatorプラン
ステップメールや自動化を本格的に利用したい人向けのプランです。
1,000人まで・年払いの場合、月額換算33ドルです。
主な機能は次のとおりです。
ビジュアルオートメーション無制限
ステップメール無制限
件名のA/Bテスト
Kitのブランド表示を削除
RSSキャンペーン
外部アプリとの連携
メールとチャットによるサポート
登録読者数が増えると料金も上がります。
私のように3,500人程度の読者がいる場合は、公式料金ページで読者数を指定して、現在の料金を確認する必要があります。
Proプラン
Creatorプランの機能に加えて、詳細な分析やチーム運用機能を利用したい人向けです。
公式料金ページでは、1,000人・年払いの場合、月額換算66ドルからと表示されています。
主な追加機能は次のとおりです。
詳細な到達率レポート
読者のエンゲージメント分析
読者ごとのスコアリング
高度なA/Bテスト
複数人での共同編集
優先サポート
ニュースレター紹介プログラム
個人で一般的なメルマガやステップメールを運用する場合は、まず無料のNewsletterプランかCreatorプランを検討すればよいでしょう。
より詳細な分析や複数人での管理が必要になった場合に、Proプランを検討する形で十分だと思います。
なお、Kitの料金やプラン内容は変更される可能性があります。申し込み前に、必ず公式ページで最新の情報をご確認ください。
▼Kitの料金や機能を確認する
Kitの公式ページを見る
https://partners.kit.com/8vfm6x5xxr2b-uw04r
※上記はアフィリエイトリンクです。このリンクからお申し込みいただいた場合、追加料金なしで私に紹介料が入ることがあります。
マイスピーの月額6,600円プランを使う場合
マイスピーは、日本国内のメルマガ配信やオンライン講座販売でよく使われているサービスです。
ステップメールだけでなく、商品販売、決済連携、会員サイト、自社アフィリエイトなどを一つのサービス内で構築できます。
マイスピーのメリット
月額6,600円のパーソナルプランでは、公式情報上、専用サーバーと専用IPが提供されます。
専用IPでは、他の利用者の迷惑メール送信によって、自分のIP評価が悪化するリスクを抑えられます。
また、次のような機能も標準で用意されています。
ステップメール
登録フォーム
配信停止
エラーアドレス管理
シナリオ管理
決済連携
会員サイト
商品購入者への自動配信
自社アフィリエイト
日本語サポート
自社講座や高額商品を販売し、購入者ごとに細かくステップメールを分けたい人には、相性のよいサービスです。
マイスピーのデメリット
メルマガ購読者の少ない初月から6,600円がかかるのは、売上がまだ立たない初心者にはきつい固定費です。
マイスピーには3,300円のプランもありますが、これは他のユーザーとIPアドレスを共有するプランであり、MCPも使えない、パーソナルプランにそのままアップグレードできない、とかなりトラップの多いプランなのでご注意ください。
専用IPなら必ず届くわけではない
専用IPは、他の利用者の影響を受けない代わりに、自分でIPの評価を育てる必要があります。
次のような運用であれば、専用IPのメリットを生かしやすくなります。
毎週ある程度一定の通数を送る
迷惑メール報告が少ない
バウンスしたアドレスをすぐに除外する
配信量を急激に増やさない
開封、クリック、返信などの反応がある
反対に、数カ月間メールを送らず、突然数千通を一斉送信すると、評価が安定しないことがあります。
「共有IPより専用IPのほうが必ず届く」とは限りません。
Resend・Kit・マイスピーをどう選ぶか
自由度を最優先するならResend
AIとの連携や独自の読者データベースなど、既存サービスでは実現しにくい機能を作るなら、Resendを使ってメルマガスタンドを自作する価値があります。
ただし、誤送信やドメインパワー毀損のリスクも大きいため、自信がない場合は自作するのはおすすめしません。
安定性と使いやすさを重視するならKit
Kitは、メルマガ配信に必要な機能が一通り揃っており、送信システムの保守も自分で行う必要がありません。
私自身も約3,500人へ配信しており、現在のところ到達率にも満足しています。サポートも日本語でできるので(AI翻訳です)特に困りません。
クリエイターがメルマガやステップメールを始める場合、Kitは有力な選択肢の一つだと思います。
▼Kitを確認する
Kitの公式ページを見る
https://partners.kit.com/8vfm6x5xxr2b-uw04r
国内向けの商品販売を重視するならマイスピー
日本語UI、専用IP、決済連携、会員サイト、自社アフィリエイトなどを重視する場合は、マイスピーが向いています。
特に、自社講座や高額商品を販売するための複雑なシナリオを構築したい人には便利です。ただし上述したように、専用IPはドメインを新規で育てていく必要もあります。
まとめ
メルマガの到達率は、利用するメルマガスタンドによって変わります。
サービスごとに、次の要素が異なるためです。
使用する送信IP
共有IPか専用IPか
共有IPを利用する他の送信者
配信速度の制御
バウンスや苦情の管理
迷惑メール送信者の監視
ドメイン認証
配信停止処理
しかし、メルマガスタンドだけで到達率が決まるわけではありません。
最終的には、次のような運用が重要です。
許可を得た読者だけに配信する
配信停止を簡単にする
反応のない読者を整理する
バウンスしたアドレスに送り続けない
一定の頻度で安定して配信する
読者が読みたい内容を届ける
SPF、DKIM、DMARCを正しく設定する
到達率だけを目的にResendでメルマガスタンドを自作するより、Kitやマイスピーを正しく運用したほうが安全です。
その中でもKitは、クリエイター向けの使いやすさ、ステップメール、自動化、配信管理のバランスが取れています。
私自身が約3,500人規模で問題なく運用できていることからも、迷っている方にとって、検討する価値のあるサービスだと思います。
▼Kitの料金・機能を確認する
Kitの公式ページを見る
※この記事にはアフィリエイトリンクが含まれています。
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配信スタンドでここまで到達率に差が出るとは知りませんでした。見直してみます。
今回、fableで診断サイトを制作したので、診断結果別に自動でメール返信するためには?をちょうど調べていました。ChatGPTに相談したら無料だとResendを勧められ、DNSレコードやらを設定中です。どうなるかな...いつもタイムリーな情報ありがとうございます✨参考にさせていただきます。